中屋万年筆　シガーモデル　ロングサイズ 朽葉溜

シガーの名前の通り葉巻のようなデザインで、クリップなど何も飾りがない大胆且つシンプルなデザインです。長めのロングサイズはキャップを軸後部に装着せずに筆記する設計です。
首軸・グリップ部分に象嵌（ぞうがん）風の仕上げ（象嵌とはある材料を異なった材料にはめ込む技術）でより締まったデザインになっています。

輪島の溜塗り技法は、透けによって漆のたまり状態がよく見える仕上げ方法で、中塗りに異なる色合いの漆を使い、上塗りに半透明の漆を塗り、その後、艶を出すために素手で表面を磨き、仕上げます。この朽葉は特注の色となっており、下から見える黄金色が何とも言えぬ雰囲気を醸し出しています。

軸にはエボナイトを使用。エボナイトとは硫黄とゴムの化合物で最も古い合成樹脂のひとつとされています。加工が難しく、製造には高度な技術が必要ですが、手作り工芸エボナイトは、弾力性に富むため、その肌ざわりに特徴があり、愛好者が多くいます。
また、耐久性があり、インクの酸に侵されず長期に渡る寸法の狂いも少ないといった点から万年筆に最適な軸材といえます。もともとは漆黒ですが、経年変化で茶色になる点も味わいの一つ

しかし老化すると割れやすくなるという欠点もありますのでボディーの表面には、劣化や焼けを防止するため漆塗りの本場、輪島で漆塗りを施しています。但し、紫外線には弱いので、日常は問題ありませんが、毎日長時間にわたって、蛍光灯の直下に置く、太陽光の直下に置く、ということをしますと変色しますのでご注意ください。また、ずっとしまっておきますと、乾燥してかえって痛みますし、インクがペン先で固まって詰まる原因にもなりますので、時々使って下さるようお願いします。

通常、中屋万年筆は、【筆記カルテ】システムを使い人それぞれ万年筆の持つ場所や筆記角度、筆圧、筆記速度等が異なるためその違いに適したペン先の調整を施すことにより、書き手となるお客様のためだけの1本となる万年筆とするため受注生産で漆を丹念に塗り乾かしの作業工程があるためご注文頂いてから2ヶ月以上かかりますがこちらはペン先を標準調整し製品化されたものです。オーダー万年筆と違いペン先の交換や調整はできませんのでご了承ください。

標準ペン先調整でご用意していますのでお届けまでのお時間が短縮されています。ひと目ボレした方はこちらをご利用ください。
*ご注意
・標準ペン先調整で製品として販売しております。筆記カルテシステムのオーダーと異なりペン先交換や後日調整はお伺いできませんのでご了承ください。
・専用の保証書はご用意できておりません。お買い上げ時にお渡しさせて頂いている当店のお買い上げ明細書を代わりとして 1年間の保証期間を設けさせて頂いておりますのでご了承ください。＊正常にお使いで期間中万が一不具合が生じた場合修理・調整をさせて頂きます。

字幅について

ペン先の種類

毛細管現象を応用した万年筆のペン先は、ペン芯によって、流れてくるインクを切割りに引き継いでペンポイントへ送り、さらに紙に接触して文字を書く、万年筆でも最も重要な部分です。滑らかな書き味には、適当な弾力とペンポイントの滑らかな丸みが必要で、これが万年筆の命です。

ペン先の種類は、筆記線の太さで分類されます。